今回マクスタッフは、9月5日に幕張本郷2丁目(一本松公園近く)にオープンしたアリス耳鼻咽喉科にお伺いし、工藤院長にインタビューをしてきました!
医療法人社団 恵翔会
アリス耳鼻咽喉科
〒262-0033 千葉市花見川区幕張本郷2-36-21 ワンダーランド2A
TEL:043-350-3387(みみはな)
午前:9時半~13時
午後:15時~18時
休診日:木/土午後・金・日・祝日
ホームページ:http://alice-jibika.com
工藤 典代(くどう ふみよ)
院長プロフィール
三重県出身。
大阪大学医学部卒業後、千葉大学耳鼻咽喉科に入局。
千葉労災病院、国立千葉病院、千葉県がんセンターなどで研修。
国保成東病院耳鼻咽喉科初代医長、千葉県こども病院初代部長(2006年まで)、
千葉県立衛生短期大学(教授)を経て千葉県立保健医療大学健康科学部(教授)勤務(2016年まで)。
Q:開院の経緯を教えてください。
元々、恵翔会の理事長で小児科医の岩田先生が医院をお持ちでした。20数年経って、そこが手狭になったので、もう少し広い所に移りたいということで場所を探しておられて。それと同時に、小児科の診療を(岩田先生が)される中で、近くに耳鼻科が欲しいというご希望をずっと抱いておられていて、移転する建物の2階には耳鼻科を作りたいので、どなたか来ていただけないかと探しておられました。
そして、医師会関係で耳鼻科の医師会の中でも重鎮の80歳近くの先生がおられるのですけれども、たまたまその先生に岩田先生がご相談されて、その先生と私はかなり付き合いが長く、40年くらいの付き合いがあったんです。私も3月で元の職場を退職して、「その後どうするの?」なんて言われたりしてこのお話をいただいて、随分迷ったのですがそういった経緯で開院に至りました。
―以前の職場というのは、千葉県立保健医療大学ですよね?
そうです。放送大学の前にあるところです。教職を10年間やっていました。その前が大体20年間ぐらい千葉県こども病院という小児の専門病院で耳鼻科をやっておりまして、子どもとの付き合いは長かったです。でもその前は耳鼻科領域のガンですとか、大人の疾患をずっと診ていました。こども病院の期間が20年、それから大学勤務があったということで、岩田先生には、私が小児医療・子どもの耳鼻科をきちんと診てくれるのではないかと思っていただいたのではないかと思います。
―なるほど。耳鼻科医の先生が開業するというのはあまり多くないのですか?
今は結構若い世代が開業されているみたいですね。30歳過ぎくらいで、大学に残るか勤務医をするか決めることが多いのですが、大学病院の勤務は夜中まで当直があったりして大変ですし、勤務医も土日が無かったりしますので…。開業医ですと時間は自分で決められますし、当直はありませんし、そちらの方を選んで若い先生方が開業する傾向が多いみたいですね。しかし、あまり臨床経験がないうちに開業されてしまうと、どこからも教えていただく機会がなくて…という心配は確かにあるのですけれどもね。
―でも工藤先生はもうかなりの経験がおありで…
そうですね。40年くらいやっていたので、もう退職したらゆっくりしようと思って、ゆっくりする時の予定というのを立てておりましたけれども、こちらに来てしまいました(笑)
―そうなんですね(笑) 経験が豊富という意味では地域のみなさんも安心ですね。
Q:この耳鼻科の特徴やこだわりを教えてください。
どの年代の方にも、安心して来ていただける空間でありたいと思います。やっぱり耳鼻科って、小さなお子さんとかはすごく怖がったり、大人もやっぱり「何されるんだろう」っていう恐怖心を持って来られますので、「怖くないところだよ。安心して来ていいんだよ。なんでも聞いても良いんだよ。」っていう雰囲気を作り続けて行きたいと思っています。
―なるほど、たしかに明るい雰囲気ですね。
まだ始まったばっかりなのでキレイはキレイなんですけれども。
職員の方にも、「患者さんが初めて来られてすごく不安だと思うので、そういう時にこちらが怖い顔をして応じていたら、余計に精神的にダメージを与えてしまう恐れがあるので、病気で(患者さんが)辛いとは思っても、にこやかな顔つきで対応してください。」とは言っております。
他には、こちらに一つ、それとこちらにももう一つモニターがあるのですが、「見える化」って言うんですかね、見えるようにしてご説明をきちんとしたいなと思っておりますので、左右、どちらを向いても患者さんに見えるようにということで、モニターを2つ設置することにはこだわりました。
―なるほど。このモニターというのは具体的にどのような情報を出したりするものなのでしょうか?
これはですね、ちょっとテスト患者さんを出してみますね。
例えばこういう画面やタッチパネルを使用して、過去の画像と見比べて症状の進行や、回復具合を見て確認出来るようにしています。例えば「中耳炎」って言われてもお耳がどうなっているかというのは見えないところですから、親御さんにもわかっていただけやすいように、こういう風にご説明をさせていただいています。
あるいは、聞こえの検査もいくつかやっているのですが、1週間前の聞こえはこうでしたが、治療したらこうなりましたよというのを、数値を見せながらご説明したり、様々な画像やデータを使用したりしてわかりやすい説明が出来るように、設備にはこだわりました。
それで予算が少しオーバーしちゃいましたけれども(笑)
しかしやはり皆さんにご自分の症状をわかっていただける、把握していただく必要はありますし、アレルギー性鼻炎の方も多いですし、精神的なストレスから来る病気もありますので、現状を知っていただいて「セルフコントロール」する。こういう時にはこんなお薬を飲もうだとか、鼻が悪いからきちんと点鼻薬をしようとか、そのような気持ちになっていただけると良いかなと思います。説明をきちんとした上で、患者さんにも「お医者さん任せじゃなくて、自分も気を付けないと。」と思っていただけると良いかなと思っています。
―たしかに今思うと、私もなぜ悪くなったのかとか、良くなったのが分からないまま病院に行ったりすることがあるんですけれども、こういう風にきちんと説明していただけると、「これを気をつけよう」と思えるかもしれないと感じました。
あと、一度来ていただいた患者さんには「来てよかったな」って思っていただけるような、そういった対応をしていきたいと思っています。リピーターと言いますか「もう絶対あんなところ行かないぞ」って思ってもらわないように。「得るものがあったなあ」とか「良くなった」と感じてもらえるような医療をやっていきたいと思っています。
Q:耳鼻科って普段「行こう」って思うきっかけがあまりないかなと個人的に思うのですが、「こういう時には来た方が良いよ」というのは何かありますか?
お子さんの場合はお鼻がグチュグチュしてきたら中耳炎になってしまうことも多いので、お耳のチェックも含めてお鼻の治療をした方が良いと思います。
大人の方でも、「こんなにひどくなるまで置いといたの?」って思うような方も居られますね。例えば単純に鼻が悪くても、「こんなに鼻が詰まった状態で、夜寝るのも鼻づまりで辛かっただろうなぁ」と思うような方がずっと我慢をして、病院に来るきっかけがなくて…先週もそういう方が来られましたが、気軽にご相談に来ていただいていいと思います。
あとは大人の方で「突発性難聴」になる方々がチラホラ出てきているんですね。開院して間もない時期に、立て続けに2、3人「急性低音障害型難聴」の方が来られまして、治療が必要だったケースがありますので、「耳が変だな」「聞こえが悪いな」「耳鳴りがあるな」とか、何か変だと思ったら来ていただければと思います。
―なるほど。私自身結構音楽を聴くことが好きでイヤホンで聴くことも多いんですが、「あまり大きな音で聴くのは良くないだろうなと思いつつも、音を出してしまう…」みたいなところがあって、そういうのも良くないんですよね?
普通のイヤホンとかでしたら大丈夫なのですが、例えばライブに行って大きな音をガンガンと聴いたとか、ああいった時に聴覚ってやっぱり疲れちゃうんですね。「音響外傷」という名前で呼ぶんですが、聴力が落ちたりだとか、その時に耳鳴りがキーンとしてそのまま治らなかったりということがありますので、何か耳が変だなと思われたときにはお越しになった方が良いと思います。
あとは大人の方は自分で耳が変だとか自覚出来るんですが、お子さんの場合は中々自分で症状を訴えられませんので、赤ちゃんの場合だと機嫌が悪いとか、耳によく手をやるとかそれくらいで、あまり表現をしないことがありますので、そういったサインがあったら耳鼻科に連れて来られた方がいいと思います。何らかの原因があるはずだと私は思います。
―そうですよね。わかりました。あと余談にはなるんですが、「耳かきはあまりしない方が良い」と聞いたことがあるんですが、これは本当ですか?
大人の方で今まで通常にやってらっしゃった方はそのままで良いんじゃないでしょうか。ただ、赤ちゃんの場合は綿棒でお耳を掃除している時に急に動かれて奥に入ってしまったとか、綿棒でも鼓膜に穴が開いたりすることもありますので、ご心配でしたら連れて来られもいいと思います。今日も耳垢掃除だけの赤ちゃんが何人も来ました。そういった処置でもどうぞご遠慮無くお越しいただけたらと思います。
Q:幕張に関するエピソードや、好きな場所などがあったら教えてください。
10年間くらい通っていた幕張の大学は放送大学が目の前にありまして、放送大学の授業ってテレビで時々観るんですけれども、たまたま高校の同級生が放送大学の教授をしていて、訪問したことがあったので思い入れがあります。図書館にも見学に行かせていただきました。
あと、学生さんが卒業論文を書き上げた後などに、ホテルニューオータニの1階のスイーツビュッフェに連れて行きました。2月、3月ですといちごのスイーツがあったりして。そういう食べる思い出が結構多いですね。お客さんが来たらホテルニューオータニにご案内することが多いです。中華もありますし、イタリアンレストランもありますし。
あとは大学の近くに「オレアジ」っていうイタリアンレストランがあって、あそこは宴会とかで私達の学科の先生の中で使ったりすることもありました。ピザとかが美味しいです。
―ニューオータニなんかは学生を連れて行くと喜ばれるんじゃないですか。
そうですね。あんまりああいうところに学生さんは行く機会がないと思いますので。
あと昔はプリンスホテルの四十何階かが「トップオブマクハリ」って言って、デザートビュッフェだったんですね。あそこは子ども達が小さい頃に家族で行って、「何でも食べ放題だからね」って言って食べさせていたことがあります。今はもうお店が変わっちゃったんですけれども。
―今はアパホテルですもんね。
そうですね。でも今も同じところはレストランになっていて、大学の納涼会とか新年会とかをやったことがあります。
―そうなんですね。先生は結構甘いものがお好きなんですね。
そうですね。
―最後に地域の皆さまにメッセージをお願いいたしいます。
赤ちゃんから人生の達人の方まで、どうぞ心配なく、気兼ねなく何でもお気軽にご相談ください。
工藤先生は柔らかな口調でインタビューに応じてくださり、とても優しい印象をうけました。
病院での勤務経験も豊富で、大学で教授をされていた経験もあるベテランの先生ですので、鼻や耳に異常を感じた際は、皆さん是非アリス耳鼻咽喉科さんへ行ってみてくださいね!